GitHub に Push するだけで、レンタルサーバーにサイト公開してみた

GitHub に Push するだけで、レンタルサーバーにサイト公開してみた

みなさん GitHub 使ってますか?最近 GitHub Actions という便利な機能がリリースされました。これを利用すると、以下の図のように GitHub に Push をするだけでレンタルサーバーにサイトを公開することができます。以下はイメージ図です。

都度 FTP クライアントを利用してアップロードする時間がカットできるのが大きなメリットです。

必要なもの

  1. GitHub アカウント (無料版でOKです)
  2. rsync が使えるレンタルサーバー

この2つだけです。レンタルサーバーですが、コマンドラインから ssh ログインができて、rsync コマンドが利用できるものがオススメです。FTP や SCP など転送する方法はいくつかあるのですが、rsync は「同期」コマンドですので、消したファイルが残ったりすることがありません。そして高速です。

個人的には管理画面も使いやすいエックスサーバーを推奨します。

テストサーバーを用意する

エックスサーバーを契約したとして進めます。

まずは公開するテストサーバーを作っておきましょう。

今回の例ではサブドメインを作っておきます。管理画面からサブドメインを作るとサーバー上に以下のようにディレクトリが出来上がります。

ここにビルドしたファイルを同期していきます。

ssh キーを準備する

rsync コマンドを実行するには ssh キーが必要です。エックスサーバーは以下の手順でsshキーを生成することができます。

パスフレーズは登録しなくてよいです。GitHub Actions から rsync を自動実行するのでパスフレーズを設定すると、そこで処理が中断してしまいます。

確認画面へ進むと、秘密鍵を入手できますので手元に保存しておきましょう。この秘密鍵を GitHub に登録します。

GitHub に秘密鍵を登録する

上記の手順で入手した秘密鍵を GitHub に登録します。

SSH_PRIVATE_KEY という名称で鍵を登録します。この名称は GitHub Actions 上で定数として扱われます。

デプロイするプロジェクトを用意する

肝心のプロジェクトを用意しましょう。今回は以下のようなプロジェクトを用意しました。

to-r/trial-github-actions

gulp を利用して SCSS から CSS を、ejs から HTML を dist ディレクトリに出力する今となってはオールドスクールなプロジェクトです。ビルドコマンドは yarn build です。

ポイントは dist ディレクトリを Git から除外しているところです(ignore している)。ビルド後のファイルを Git に含めるとコンフリクトの原因にもなりますし、コミットログを追うのも大変です。特別な理由が無い限り ignore するのが良いと思います。

GitHub Actions の設定

.github/workflows/deploy.yml にデプロイする内容を書いていきます。

name: deploy to remote

on:
  push:
    branches:
      - master

jobs:
  deploy:
    runs-on: ubuntu-latest
    steps:
      - uses: actions/checkout@v1
      - name: gulp build
        uses: actions/setup-node@v1
      - run: yarn install && yarn build
      - name: ssh key generate
        run: echo "$SSH_PRIVATE_KEY" > key && chmod 600 key
        env:
          SSH_PRIVATE_KEY: ${{ secrets.SSH_PRIVATE_KEY }}
      - name: rsync deploy
        run: rsync -auzrv -e "ssh -i key -o UserKnownHostsFile=/dev/null -o StrictHostKeyChecking=no -p 10022" --delete ./dist/* twor@sv8382.xserver.jp:/home/twor/develop36-2.site/public_html/gha/ --exclude .htaccess

内容は、master ブランチにプッシュされたら、ubuntu サーバー上で yarn build コマンドを実行して、dist ディレクトリを rsync を使ってエックスサーバー上の /home/twor/develop36-2.site/public_html/gha/ と同期せよ、という意味になります。

CI ツールは Jenkins や Circle CI、GitLab CI など色々経験したのですが、uses: actions/setup-node@v1 という一行だけで node 環境を用意できるのが簡単でいいなと思いました。

僕がよく案件で利用する GitLab CI はこのあたりが面倒で、Node と rsync の両方が利用できる Docker コンテナを自前で用意する必要があります(もっとよい方法がありましたら教えてください!)。その分自由に使えるというメリットもあるのですが、手軽さは GitHub Actions のほうが上です。さすがマイクロソフト。

CI の実行

プロジェクト上のファイルを何か更新して、master ブランチに push してみましょう。実際に動作しているところを動画にしてみました。

テストサーバーを確認すると無事に反映されているかと思います。

http://gha.develop36-2.site/

まとめ

以前は Jenkins や Circle CI などを利用しないとできなかったことが、GitHub だけで完結できるのはお手軽でいいですね。お仕事でも是非利用してみてください!